どうも、こんにちは!
私はディレクターとして展示会のブース設計を担当することが多く、ブースを作る前にゾーニングという形で実際の寸法から縮尺したイメージで資料を作ることがあります。この縮尺資料は、ブースが完成するまでのさまざまな検証に役立ち、制作において欠かせないステップです。
この手法を日常生活にも応用すると、引っ越しや部屋の模様替え、撮影のセッティングなどに非常に役立ちます。今回は、そんな「縮尺シミュレーション」の作り方と活用法について紹介します。
縮尺シミュレーションの作り方
縮尺シミュレーションの作成はとても簡単です。パソコンと、Microsoft PowerPointやAdobe Illustratorなどのグラフィックツールがあれば、誰でも作成できます。
1. 縮尺図の作成
まず、紙面に面積の縮尺図を描きます。枠の外側にはサイズを記載し、縮尺スケールも忘れずに明記しましょう。次に、1m間隔でガイドラインを引きます。間隔のサイズは自由に設定できますが、一般的には1m間隔が使いやすいです。ガイドは点線や薄いグレーにすることで、配置するオブジェクトよりも目立たないようにできます。

2. 配置するオブジェクトを描く
シミュレーションする空間に配置する物を、縮尺に合わせて描きます。複雑な形にすると作成に時間がかかるため、四角や丸などのシンプルな形状で作成すると効率的です。描いたオブジェクトにも、サイズを記載しましょう。

3. 配置してシミュレーション
オブジェクトを配置し、レイアウトの検証を行います。異なるパターンを試したい場合は、最初に作成したシートやアートボードを複製するだけで、簡単にレイアウトバリエーションを作成できます。

また、MicrosoftのOneDriveやAdobeのCreative Cloudを使えば、ファイルを書き出さなくてもクラウド上で他の人と編集ができるので非常に便利です。無料のツールで縮尺シミュレーションを作るならGoogleスライドやFigmaなども活用してもいいかもしれません。
縮尺シミュレーションの活用シーン
縮尺シミュレーションは生活の中でこんな場面で役立つことができます。
引っ越しのレイアウトや部屋の模様替え
まずおすすめしたいのが、引っ越しのレイアウトや部屋の模様替えでの活用です。部屋のレイアウトを変更する際に、家具などを動かしながらレイアウトすると戻すのも大変ですし、スペースに対して家具が収まらなかったりすることもあります。このような失敗を防ぐためにも、家具を動かす前にまずは縮尺でシミュレーションをしてみることが大事です。

撮影のセッティング
縮尺シミュレーションは大きな空間だけでなく、小さな空間にも応用できます。例えばスチール撮影などのセッティングです。撮影のセッティングを組む前にスタイリングするモノをシミュレーションしておけば、撮影するモノのサイズ感や空間などを事前に把握することができ、解像度の高い撮影ディレクションができます。

縮尺シミュレーションのメリット
- 事前に空間を把握できるため、具体的なイメージを持てる
- 家具やインテリアなどの購入の失敗を防げる
- 他の人とイメージを共有しながらレイアウトが作れる
いかがでしたでしょうか。皆さんも空間などのレイアウトを設計する際は、縮尺シミュレーションを活用してみてはいかがででしょうか。それではまた!
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